口臭

口臭は医者で見てもらえるのか??【口腔外科医が回答】

口臭はお医者さんでも診てもらえる?

口臭の原因は、歯周病や舌苔などのお口のトラブルが80%以上を占めています。

しかし、歯科以外の病気によっても口臭は起こります。

歯科以外の病気で起こる口臭は、原因となる病気の診療科で受ける必要があります。

歯医者ではなくお医者さんで診てもらった方がいい口臭の原因となる病気にはどのようなものがあるのでしょうか。

内科の医者に診てもらった方がいい口臭の原因って何?

口臭はお口のニオイですから、お口に原因があるように思われがちですが、実は内臓系の病気でも口臭は発生します。

口臭を引き起こす内臓系の病気としては、糖尿病や腎臓病がよく知られています。

その他、胃潰瘍などの胃腸疾患、肝臓病も口臭を引き起こします。

もし、内科の医者に何らかの病気で治療を受けている方に口臭が生じていたなら、お口の原因だけでなくこちらの病気も疑っておいた方がいいでしょう。

耳鼻咽喉科の医者に診てもらった方がいい口臭の原因って何?

糖尿病や腎臓病などの内科系の病気によって口臭が起こる話はしましたが、これに限らず鼻づまりなどの耳鼻咽喉科系の病気でも口臭は起こります。

中でも多いのが、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎です。

副鼻腔炎とは聞き慣れない病名かもしれませんが、蓄膿といえば一度はお聞きになったことがあるのではないでしょうか。

蓄膿とは、上顎洞という眼の下にある骨の空洞に膿が溜まる病気で、正式には上顎洞炎とよばれています。

副鼻腔には、上顎洞以外に、蝶形骨洞、篩骨洞、前頭洞があり、これらはすべてつながっています。

そのため、副鼻腔炎とは正しくは、上顎洞炎に加え、蝶形骨、篩骨、前頭骨の炎症を含めた総称です。

アレルギー性鼻炎は、ダニやホコリなどのハウスダスト、花粉が原因となって鼻水などの鼻症状を引き起こすアレルギー性の病気です。

副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎はともに、口臭を引き起こすことが知られています。

鼻詰まりや鼻水などの鼻の症状があるなら、耳鼻科系の病気からの原因も考えられます。

精神神経科の医者に診てもらった方がいい口臭の原因って何?

お口の中を潤している唾液には、お口の中の細菌の繁殖や活動を抑える抗菌作用やお口の中の汚れを洗い流す洗浄作用などいろいろな働きがあります。

口臭は、お口の中の細菌が原因となって起こることが多いので、唾液による抗菌作用は口臭を抑える上でとても大切です。

そのため、唾液が減ってお口が乾燥すると、お口の中の細菌の活動を抑えることができなくなり、口臭を発生させてしまいます。

唾液が減少する原因はいろいろありますが、精神神経科の医者から処方される抗うつ薬や抗不安薬などの副作用によって起こることがあります。

唾液の減少を引き起こす薬はいろいろありますが、多くの薬が1%未満の発現頻度なのに対し、三環系の抗うつ薬で20〜30%、四環系のそれで15%ほどと非常に発現頻度が高い傾向が示されています。

つまり精神神経科的な病気が引き金となって直接的に口臭が起こるのではなく、精神神経科の医者から処方される薬によって間接的に口臭が起こるというところに特徴があります。

そのほか、本当は口臭など生じていないのに、周囲の仕草などから口臭があるのではないかと思い込んでしまう病気があります。

この病気を自臭症とよびます。

自臭症は、歯医者だけでなく内科や耳鼻咽喉科などの医者に診てもらっても、問題となるような口臭は認められません。

したがって、お口にも内科や耳鼻咽喉科的にも口臭を引き起こす要素はみられません。

そこにあるのは、口臭があると思い込んでしまう心理的な原因です。

そのため、精神神経科の医者で診てもらった方がいい口臭となります。

口臭を診てもらうなら何科?

ほとんどの口臭はお口の中に原因がありますから、歯医者で診てもらうことをおすすめします。

ところが、そうでない口臭もあり、お口の中に原因のない口臭は、歯科でお口のケアをしてもらっても口臭は改善しません。

歯医者での治療では改善し得ない口臭は、何科の医者に診てもらったらいいのでしょうか。

内科の医者に診てもらう

糖尿病や腎臓病など内科の医者が専門とする病気が原因で発生する口臭は、糖尿病ならアセトンという甘酸っぱいニオイ、腎臓病ならアンモニアというツーンとするニオイというように、病気に応じた独特なニオイがするという特徴を持っています。

糖尿病になると炭水化物やタンパク質の不足を中性脂肪を燃焼させてエネルギーを確保してカバーするのですが、このときに中性脂肪から脂肪酸を作り出します。

脂肪酸は甘酸っぱいニオイがするので、糖尿病の口臭は甘酸っぱいニオイになります。

腎臓病は、腎臓の働きが悪くなる病気です。

おしっことして排出されるべきものが排出されずに身体の中に溜まってしまうために、アンモニアのようなニオイがするようになるのです。

また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの胃腸疾患の場合は、食べ物をきちんと消化できなくなることで、食べたものが異常発酵を起こし、この異常発酵によるニオイが息に混じって腐った卵のようなニオイの口臭を発生させます。

このように口臭のニオイの発生元がお口の中にはないので、口臭の元となっている病気の治療を行わなければ口臭は改善されません。

したがって、歯医者ではなく内科の医者に診てもらう必要があるわけです。

耳鼻咽喉科の医者に診てもらう

鼻づまりや鼻水などの鼻症状がある方で、鼻の奥の方から腐った肉のようなニオイの口臭がしてくるような感じがある方は、鼻に口臭の原因がある可能性が高いです。

お口と鼻はとても近い位置関係にありますが、原因はお口の中にあるわけではないので、歯医者でいくらお口の中をきれいにしても口臭は改善しません。

やはり原因となる鼻の病気を治さなければなりませんが、それは耳鼻咽喉科の医者が専門です。

もし、このような症状を感じたなら、耳鼻咽喉科の医者に相談されることをおすすめします。

精神神経科の医者に診てもらう

精神神経科の医者から治療薬を処方されている方で口臭がするという方の場合は、まずお口が乾燥しているかどうかをチェックしてみてください。

もし、お口が乾燥している場合は、治療薬の副作用を考えてみたほうがいいかもしれません。

そこで、精神神経科の医者に、治療に使っている薬にお口の乾燥を引き起こすような副作用がないかどうかを問い合わせてみるといいでしょう。

処方箋薬局で相談してもいいですが、薬剤師には医者の処方を変更する権限はありませんので、主治医の精神神経科の医者に相談するほうが早いです。

もし、お口の乾燥を引き起こす副作用がある薬を使っていたら、可能であれば主治医の精神神経科の医者に薬の変更を頼んでみてはいかがでしょうか。

決して、ご自身の判断で薬の服用を中止してはいけません。

必ず、処方している医者に相談の上で、薬の変更や休薬をするようにしてください。

相談した結果、薬の変更や休薬をしてもらえなかった場合は、歯磨きなどの日常のお口のケアを念入りにしたり、デンタルリンスなどを使ってお口の中を潤してみたりすることをおすすめします。

これによって口臭を完全に解消するのは難しいかもしれませんが、口臭を軽くすることは十分可能だからです。

自臭症は、社会生活に不安を覚えるといったようなデリケートな問題をはらんでいます。

そこで口臭は生じていないという客観的な事実を認識することから治療に取り掛かる必要があります。

歯医者で口臭測定器などを使って、口臭を数値化してみると口臭の有無を比較的容易に理解することができます。

しかし、客観的に口臭を評価してみて、口臭が問題ないレベルであることがわかったとしても、その不安感から逃れられないようなときは、口臭そのものに対する治療ではなく、精神的なケアが治療に重要となってきます。

そのため、自臭症の方は精神神経科の医者に一度相談されることをおすすめします。

近隣に精神神経科の医療機関がない場合は、心療内科の医者に診察してもらうのもいいでしょう。

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