口臭の原因となっている汚れが見えるとしたら、日々の口臭チェックに役立つと思いませんか?
口臭は目で見えないので、センサーなどを使って客観的に測定しなければ、自分に口臭があるのかどうかが分かりません。
この記事では口臭を客観的に判断するマウスウォッシュについて解説をしていきます。
◆目次
- 口臭の汚れが見えるうがい薬とは?
- 口臭の汚れを防止する方法
- まとめ
僕自身、歯科医師として12年以上、歯周病専門医としても6年以上診療にたずさわる中で口臭に悩む多くの患者さんを治療してた経験から、市販品で買えるものの中で日常の口臭予防、口臭ケアに役立つものを常に探しています。自分の患者さんに実際にお勧めしている事実からもこの記事の内容は担保出来ると思います。
口臭の汚れが見えるうがい薬とは?
口臭の原因となっている汚れの正体は?
口臭の主な原因は、お口の中のタンパク汚れです。
菌がタンパク質を分解することで強いにおいが発生します。
バクテリアが代謝する方法、「腐敗」と「発酵」の2種類があります。
どちらも菌が餌を分解することには変わりないですが、酸素のある状況で分解すると「発酵」、酸素がない状況で分解すると「腐敗」です。
例えば、味噌やお酒、ヨーグルトとなどの発酵食品は、酸素を取り入れて行われているので香りが良く体にとってもプラスな食品です。
一方で、腐敗した物質は体にとっても良いものではなく、すさまじい臭いを発します。
つまり、タンパク汚れそのものが悪いわけで無く、それを酸素を使って行われるかどうかが口臭と関係してきます。
お口の中のばい菌には、酸素が無い状態で育つ種類もいてお口の中を不潔にしていると大体6〜10日くらいでこの菌が優勢になるとLoeという先生が1962年ですでに発見しています。
さらに、このお口が不潔になった2日後には歯肉炎も発生して、膿ができはじめることもこの時研究で発見されました。
つまり、磨いているつもりでみがけ来てないところがあると2日後には、口臭の原因となる細菌が増え始めるということです。
特に焼き肉を食べた翌日なんかに、フロスをするととても臭いにおいが発生します。これは肉に含まれているタンパク質を酸素が少ない歯と歯の間にいるバクテリアが分解しているからです。
口臭の汚れが見えるうがい薬の種類
口臭の汚れが見えるうがい薬はこの「タンパク質」を検出する液体です。
プロポリンスなどの商品は茶カテキンを使ってタンパク質を凝集させ、見えるようにしています。
ナタデウォッシュは抗炎症作用もあるナタマメのエキスが入っています。ナタマメは古くから漢方薬として使われている成分です。しかし、タンパク汚れを凝集させる効果はプロポリスよりも弱いです。
口臭の汚れが見えるうがい薬の弱点
汚れの具合を比較しにくいのが弱点です。
口臭の汚れとなるタンパクを凝集させることで、視覚的に口臭の度合いをチェック出来ますが、数値として表せないため、昨日と今日で量を比較することが出来ないのが、マウスウォッシュの弱点です。
一方で、口臭チェッカーなどのガスセンサーは具体的な数値を出してくれるので、比較をすることができ自分の口臭ケアが正しいのかどうかを客観的に判断できます。
口臭チェッカーの機種が上位機種になるほど数値も細かく出せるようになるので、より口臭ケアを行いたい人は口臭チェッカーを使うことをおすすめします。
口臭の汚れを防止する方法
体質と口腔内環境を変化させることで、口臭が出にくくなります。
例えば、水分を最低限しか取らない人は、新陳代謝が滞るので、老廃物を捨てられずに口臭や体臭が出やすくなります。
全く運動しない人も老廃物がたまりやすいです。お酒を大量に飲む人もアルコールの分解のために大量の水分が体から出ていくので口臭が出やすくなります。
とは言っても、日常生活をいきなり変えることは難しいと思いますので、まずはお水をこまめに飲むことから始めて下さい。
お水をこまめに取って、代謝を高めることで体も疲れにくくなりますし、口臭も出にくくなります。
さらに、キシリトール入りのガムを日常的に食べることを始めて下さい。
キシリトールは虫歯予防として効果のある成分ですが、実はお口の中の細菌を変化させて、毒性の弱いタイプに変化させるということが研究から分かっています。
この結果、虫歯を作る細菌が弱って数も減るので、虫歯になりにくくなるのですが、もう一つの作用としてプラークが出来にくくなります。
プラークは細菌にとって居心地が良いすみかなので、これが無くなればタンパク質を分解する菌の数もへり、口臭が発生しにくくなります。
キシリトールガムを噛む量の目安は1日10粒程度です。
- こまめに水分を取る
- 運動する
- キシリトールガムを噛む
口臭の原因となる食生活を見直す
食生活も口臭に影響を与えます。
一般的にタマネギやニンニクなど、香りが強い食事は口臭を悪化させます。
また、食品添加物がたっぷり入ったコンビニ弁当や油ぎっしりの揚げ物を好んで食べるのも口臭だけの問題ではないので、見直した方が良いです。
食品添加物の中には、石油から出来たものがあったり、チタンなど金属の細かい粒だったりするので体としては分解に負担がかかるからです。
自然由来の消化の良い食品を多く取り入れることを心がけることで、胃の負担が減り胃由来の口臭を軽減できます。
なぜなら、消化の悪い食事はいつまでも腹にたまりそれが口臭の原因となるからです。
口臭の原因となる汚れをしっかりと磨く
もう一つ忘れてはいけないのが、口臭の原因となる細菌を徹底的にたたく方法です。
先ほどご紹介したとおり、キシリトールガムを噛むのも1つの方法で、それに加えて、ソニッケアーとデンタルフロスを使ってとにかく細部まで磨くようにして下さい。
キシリトールガムは歯科専売品が100%キシリトールで、効果が高いので歯科専売品を買うようにして下さい。
ウォーターフロスやウォーターピックなどのような水を勢いよく飛ばす装置はあまり効果がありません。
もしも、自分の歯ブラシの自身が無い場合は歯科医院や口臭外来を受診して、正しい歯ブラシの仕方を習うのも大切です。
歯ブラシがきちんと出来ることでお口の病気の70%は予防できるというデータもありますので、正しい歯ブラシを身につけることは病気と口臭の両方を予防出来ます。
口臭外来で専門的に診てもらう
口臭外来は口臭の治療に特化した病院です。
日本ではまだ新しい分野なので、口臭外来は数が少ないですが、バイオクリニックや大学病院の口臭外来などがあり、それぞれ特徴があります。
口臭診断 | 治療 | 医療技術 | |
バイオクリニック | 無料 |
専門的・治療開始まで早い |
最新の治療を取り入れている |
大学病院 | 有料 | 専門的・次回の予約まで時間がかかる | 王道の治療を取り入れている |
どちらも一長一短ですメリット・デメリットがあるので自分の状況に合わせて選んで下さい。
短期間で治療の効果を出したい方はバイオクリニック、時間をかけてゆっくりと口臭治療をしてきたい方は大学病院が適しています。
口臭が見えるうがい薬 まとめ
口臭が見えるうがい薬は便利な反面、前後の結果を比較するのに適していません。
うがい薬と口臭チェッカーの両方を使うことで、それぞれの良さを引き出すことが出来ます。