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インプラント周囲炎の画期的な治療法!?

皆さんは『インプラント周囲炎』という言葉をご存知でしょうか?

インプラント治療がスウェーデンの歯科医師、ブローネンマルク先生によって発見されておよそ半世紀が経ち、いまやインプラント治療は歯科治療にとって欠かせないものとなりました。

インプラント治療の良いところは天然歯に似た噛み心地が得られるだけでなく、隣の歯にかかる負担を減らし、お口全体で歯の寿命を伸ばすことも可能な治療法です。

しかし、一方でインプラント治療による新たな病気も分かっています。

それが、『インプラント周囲炎』です。簡単にいうとインプラント版の歯周病のようなものです。

2019年の11月にアメリカのシカゴで開かれたアメリカ歯周病学会に参加したのですが、そこでもやはりホットな話題はインプラント周囲炎でした。

2015年にDerks先生が発表した論文によるとインプラント治療を受けた患者さんの22%がこのインプラント周囲炎になっています。これは実に5人に1人以上の数字です。

The prevalence of Perimucositis and Periimplantitis

インプラントの周囲に起きる病気には『インプラント周囲炎』と『インプラント周囲粘膜炎』の2種類があります。

インプラント周囲炎がインプラント版の歯周病にあたるのに対し、

インプラント周囲粘膜炎はインプラント版の歯肉炎に相当する病気です。

今のところ、歯肉炎に該当する「インプラント周囲粘膜炎」の治療法は方針が出てきていますが、歯周病に該当するインプラント周囲炎はまだまだ世界中で治療法を探っている最中です。

しかも、インプラント周囲炎は歯周病に比べて進行が急速であることもSalvi先生の研究で分かっています。単純にいうと、歯周病の2倍の速さで炎症が広がるのです。

下の図はそれを表しています。

(Periodontitis=歯周病、Peri-implantitis=インプラント周囲炎)

The size difference of Periodontitis and Periimplantitis

Salvi et al. Prevalence and Mechanisms of Peri-implant Diseases (Journal of Dental Research 2017, Vol. 96(1) 31–37)より

これまでインプラント周囲炎を治療するために、レーザーを使ってみたり、特殊な波長の光と薬剤を組み合わせて使ってみたり、金属のタワシで擦ってみたりといろいろ研究が行われてきましたが、結果はどれも似たり寄ったりでインプラントの周囲のバクテリアを完全に除去して歯槽骨を再生させるには至っていません。

これからご紹介する「ガルボサージ」という治療法もまだどれくらいの効果があるのかは実証されていませんが、コンセプトとしてなかなか面白いのでご紹介します。

まずは下の動画を見て下さい!

これ、どういうことかというとインプラントに特殊な振動を与えて、その振動でインプラント表面に付着してる細菌とか歯槽骨に何か悪さをする汚い物質などを取り除こうという方法です。

ヨーロッパの方では既に使われ始めている方法で、私が今勉強しにきているアメリカでもまだ承認が降りていない、本当に新しい方法です。

詳しい原理などはまだ勉強中なのでわかり次第、お伝えしますね。

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