この記事は『コンクールfに興味があるけど効果や使い方を知りたい方』や『今すでに使っているけどその効果や使い方が正しいのかを詳しく知りたい方』に向けて書いた記事です。
本記事では下記の内容について解説します。
この記事を書いている僕は、コンクールfを10年以上使用している経験があり、また実際に自分の病院でもコンクールfを患者さんにおすすめしています。また、コンクールfを使用している患者さんのお口の中をチェックしているので、その効果や使用上の注意点なども詳しく解説していきます。
コンクールfの効果
コンクールfの主成分
コンクールfに限らず、コンクールシリーズの薬効主成分は「グルコン酸クロルヘキシジン」です。名前が長いので単に「クロスヘキシジン」と呼ばれることがあります。
クロルヘキシジンは細菌に触れると細菌の皮膚にあたる「細胞膜」を破壊して殺菌効果を示す成分です。
細菌を殺す他の薬剤として抗生物質などがありますが、抗生物質が化学的に細胞を殺すため、細菌が耐性を持つ可能性があり乱用は避けるべき成分です。
一方で、コンクールfに含まれているクロルヘキシジンは物理的に殺菌効果を示すので、細菌が耐性を獲得する心配がなく、普段使いに適している成分です。
また殺菌効果の強さも強力で、お口の中の細菌を破壊するのに十分な効果を持っています。
コンクールfの効果
コンクールfに配合されているクロルヘキシジンはムシ歯や歯肉炎を引き起こす細菌を殺菌するので、ムシ歯の予防や歯肉炎、歯槽膿漏(歯周病)の予防に効果があります。
また、細菌の中には口臭の原因となる「メチルメルカプタン」などの成分を作るバクテリアもいて、これも殺菌できるので口臭予防にも効果があります。
クロルヘキシジンならではの特徴として忘れてはならないのが、「バイオフィルム」を破壊する効果があることです。
バイオフィルムというのは細菌を包んでいる膜のようなもので、水分を通さない特徴があります。水分が通れないということは殺菌成分がバクテリアまで届かないということです。
しかし、コンクールfに配合されたクロルヘキシジンはこの膜を破壊する特徴があるのでしっかり、殺菌効果を発揮してくれます。
その他の成分
コンクールfに含まれているその他の成分として『グリチルリチン酸アンモニウム』という成分が炎症を抑える役割をしてくれます。
歯周病や歯肉炎などの病気は、歯茎におきた炎症が広がっていく病気です。炎症の原因は細菌であることがほとんどで、殺菌することで炎症も治りますが、炎症が細菌の活動をさらに過激化させるといういう側面もあるので、炎症を抑える成分が配合されているのは効果的です。
その他の成分として緑茶抽出成分が配合されているので、爽やかな後味を残してくれます。
2.コンクールfを使う上での注意点
クロルヘキシジンに注意
とても効果が高くてメリットの多いコンクールfですが、2点注意しなければならないことがあります。
1つ目は、歯を着色させてしまう効果があることです。
クロルヘキシジン自体に着色効果があって、長年対策をしないで使うと歯が黄色く変色してしまいます。
あくまで表面的に着色するだけなので、歯医者さんで定期的にクリーニングをしたり、スーパースマイルなどのホワイトニング効果のある歯磨き粉を使うことで防ぐことができます。
しかし、例えば歯並びが良くなくて、磨きにくいエリアがある場合は注意が必要です。コーヒーなどを飲んで着色するのに似てますね。
2つ目は、「菌交代現象」を起こす可能性があることです。
クロルヘキシジンでも殺菌できない種類の細菌はいます。菌抗体現象とは、コンクールfを使っているうちに特定の細菌だけが生き残って、これまでは悪さしなかったのに悪さをしてしまうようになることです。
タロぺの患者さんで一番多かったのが、舌が黒くなる『黒毛舌』という症状でした。特に何か問題があるかというと臨床的には問題ないんですが、見た目が悪くなるので予防できるのであれば予防したい症状です。
黒毛舌は黒い色素を作る細菌が舌の上で増殖するのが原因なので、予防策として効果的なのは「舌ブラシ」で舌を磨くのが良いです。
マウスウォッシュだけでは、虫歯予防はできない
これは患者さんからよく来る質問で、マウスウォッシュさえ使っていれば虫歯も歯周病も予防できますかという質問が来ますが、答えは『ノー』です。
タロぺは今アメリカのフロリダの歯科大学に留学していて毎日、歯周病の患者さんを治療していますが、ここアメリカでもやっぱり同じ質問が来ます!笑。歯周病を簡単に治療したいという思いは万国共通ですね!
マウスウォッシュはお口の中に浮遊している細菌や歯の表面にいる細菌には高い殺菌効果を示しますが、例えばマウスウォシュの届かない歯周ポケットの奥などには届かないので、これに関しては歯医者さんで治療してもらうしかありません。
歯周病の治療は歯周病専門医で行うようにして、その後のメインテナンスや歯周病予防にコンクールfを使うようにしましょう!
コンクールfの使うタイミング
コンクールfを使うタイミングとしてしっかりと殺菌効果を発揮しつつ、副作用がなるべく起きないタイミングということになります。
タロぺが考えるコンクールfのベストなタイミングというか使い方は、歯ブラシの後、舌磨きの前です。
デンタルフロスの後、スーパースマイルでブラッシング
↓
コンクールfでうがい
↓
舌ブラシで舌をみがく
↓
真水でうがい
スーパースマイルも独自の効果でバクテリアが潜んでいる「ペリクル」という膜を剥がすことで高いブラッシング効果を発揮します。しかもフッ素の補充とホワイトニング効果があるので毎日使うのにとてもおすすめです。
その後に、残りの浮遊している細菌をコンクールfで殺菌して、舌に潜んでいるコンクールfが効かないバクテリアを除去。
最後に真水でうがいすることでクロルヘキシジンによる着色を最小限に抑えることができます。
ちなみにクロルヘキシジンはうがいした後も12時間効果が持続するので、問題ありません。
これを朝晩の1日2回やって下さい。
コンクールfの使い方 まとめ
いかがでしたか?コンクールfの使い方をより深く知ることが出来たではないでしょうか?
コンクールfは患者さんが購入できる市販品の中でも強力な薬効成分を含んでいる商品ですので、メリット・デメリットを把握して使用することが大切です。
また記事の中で紹介したスーパースマイルは値段は張りますが、これもタロぺが5年以上愛用している歯磨き粉で、これを知ってから他の歯磨き粉は使えなくなった商品です。
これについてはまた別の記事でご紹介しますね。