リステリンのトータルケアが他のシリーズのリステリンと何が違うのかご存知ですか?リステリンはもともと戦場で傷ついた兵士の傷口を殺菌するために作られたので殺菌効果がとても高い成分が入っています。
この記事ではリステリントータルケアの効果と使い方を解説しています。
この記事は日本歯周病学会認定の歯周病専門医が執筆しました。
リステリン トータルケアの効果
リステリン・トータルケアの使い方は、これまでのリステリンとあまり変わりませんが、その効果がこれまでのシリーズを一本にまとめた製品になっています。
- 歯石沈着予防
- ホワイトニング効果
- 殺菌効果
- プラーク沈着予防
- 歯肉炎の予防
- 口臭の予防
と、この6つの効果が1本に揃っているだけでなく、リステリン特有の刺激はちょっとという方のために低刺激タイプも同時に発売されています。
その1つ1つの効果について検証してみましょう。
歯石沈着予防
これはリステリンの有効成分である『ジンクロライド』が作用して歯石を沈着することを防いでいます。
ジンクロライドはジンクロリドとも呼ばれますが、日本語でいうところの『塩化亜鉛』のことです。
亜鉛は歯科の領域で古くから使われ、昔は被せ物を装着する時の合着材の成分としてよく使われていました。
この亜鉛は歯石に含まれる『リン』と反応してくれるので、歯石からリンを奪っていくことで徐々に歯石を溶かしていく作用があります。
だからリステリンは歯石沈着予防に効果があるのです♪
ホワイトニング効果
特にタバコやコーヒーなどの汚れによってついたステインを溶かして取り除きます。
ステインそのものは健康には害はありませんが、歯の表面がざらざらして汚れがつきやすくなるため、ケアが必要です。
着色がつきやすい場所は歯石のようにザラザラした面です。ですからまずは歯石を除去することがホワイトニングの第一段階です。
次にツルツルの歯面についてしまった着色にはエタノールなどの有機溶剤が効力を発揮します。
歯についているステインは食事由来、つまり有機質の色が付いているだけなので、塩素やエタノールで着色は溶け出します。
殺菌効果
歯のヨゴレの原因である細菌はバイオフィルムという水には溶けない物質を作り出します。
これは通常のうがい薬では洗い流すことができませんが、リステリンはこのバイオフィルムを溶かすことができます。
これはこれまでのリステリンシリーズ全てに共通する作用です。
もともとリステリンは戦場で傷を負った兵士の傷口を殺菌するために開発されたものですから、殺菌効果はお墨付きです!
プラーク沈着予防
プラークが付いている場所は『歯』だけではありません。
歯は口全体の25%しか表面積がなく、残りはお口の粘膜や舌です。
リステリンはこういった通常の歯ブラシが当たらないところも殺菌し、プラークの原因を元から断ちます。
リステリンに含まれるジンクロライドは『リン』と結合しやすい性質があります。
プラーク自体にリンが多く含まれているので、これと結びつき洗い流してくれるので結果としてプラーク沈着予防になるのです!
歯肉炎の予防
プラークの原因が元から断たれたことで、歯肉炎の原因も取り除かれるため歯肉炎の防止にもつながります。
『歯肉炎』の原因はみがき残したプラークが1週間ほど歯肉に接することで起きますので、プラークさえ無ければ歯肉炎は自然と治ります。
ちなみに歯肉炎を放置して炎症が歯肉から歯槽骨に広がった状態を『歯周病』とよび、ここまで進むと専門的な歯科治療が必要になってきます。
口臭の予防
口臭の原因は主に細菌が産生する『メチルメルカプタン』という物質です。
リステリンはこういった物質を産生する菌も殺菌するため口臭が発生しにくいい口腔環境を作ることができます。
前述した『プラーク』と『歯石』は細菌の温床ですので、これをしっかりすることで口臭の原因の大部分をカットできます。
ちなみに『口臭』という症状は少し奥が深い話になるので、ご興味がある方はこちらをご参考にしてみて下さい!
リステリントータルケアの使い方
リステリントータルケアは今までのリステリンシリーズと使い方と変わりませんが、こんな使い方をすることも出来ます。
① まずは、リステリントータルケアでお口をよくすすいで吐き出す。
② 吐き出した後に水ですすがずにそのままいつも通りの歯磨きをする。
③ 使う量はおよそ20㎖。1000㎖のボトルであればキャップ1/2くらい、250㎖のボトルであればキャップ1杯半を目安に口に含んでうがいする。