この記事はシシュテックに配合されている殺菌成分「マスティハオイル」についての解説をしています。
この記事を書いている私は、歯科医師として12年以上のキャリアがあり、現在は「歯周病専門医」として働く一方、アメリカのフロリダ州に留学をして最新の歯周病治療について学んでいます。 歯周病に関しては日米両方の知識や考え方を兼ね備えているのでシシュテックに配合された歯周病治療目線から見たマスティハオイルの解説については信憑性が担保できていると思います。
シシュテックに配合されている「マスティハオイル」って何?
マスティハオイルとはマスティックという樹液から抽出された成分です。
原産はギリシャで古代ギリシャ時代はマスティックの樹脂を乾燥させたものをガムの様に食べて、お口のケアをしていました。
ちょうど私が今、歯周病の研究を行っている大学のボスがギリシャ人でマスティックについて聞いたところ、ギリシャではかなり一般的な成分で子供の頃から馴染みのある成分とのことでした。
たしかにギリシャに旅行に行った人は必ずと言っていいほどマスティックガムをお土産に買ってきますよね!(笑)
マスティハオイルはいわゆるエッセンシャルオイルで、香りが少し葉っぱっぽい香りがします。
今でこそキシリトールがむし歯予防の成分として有名ですが、キシリトールが発見される遥か昔からマスティハオイルはオーラルケアの成分としてギリシャの人たちに珍重されてきました。
しかもマスティハオイルは自然由来の成分なのに加えて、古代から使われ続けてアレルギーや副作用といった報告もないのでヨーロッパでは日本で言う漢方のように生薬成分として認可を受けています。味はキシリトールとは違う、古代の味がします!(笑)
シシュテックはこのマスティハオイルを主成分にして作られたオーラルケア用品です。
その他の有効成分としてシシュテックにはポリリン酸ナトリウムや抗炎症作用のあるラントインなどが配合されています。
マスティハオイルはどんな効果があるのか?
マスティハオイルには歯周病の原因菌を殺菌する効果があります。
2019年に海外で報告された研究によると、マスティハオイルが歯周病の原因菌の1つであるP.g.菌を殺菌できることが分かりました。しかもマスティハオイルを使うことで活性酸素を除去して炎症を抑えることで傷の治りが早くなるということも分かっています1。
つまりマスティハオイルが配合されたシシュテックを日常的に使うことで、歯周病菌を殺菌しつつ、炎症やバクテリアによって傷ついた部分の回復を促せるのです。
このことから、この研究では自然派由来の成分としてマスティハオイルを使った歯周病治療を推奨すると結論づけています。
このマスティハオイルの特徴はクロルヘキシジンが配合された薬用リンスなど他のオーラルケア製品にはみられない特徴です。
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歯周病菌を殺菌することでお口の健康も劇的に変化!
歯周病菌が減ることで口臭が減ります。
歯周病を引き起こしているバクテリアはお口の中のタンパク質を腐らせるのでドブのような臭いや歯周病特有の匂いが発生します。
このバクテリアの数が減れば口臭を作る原因がなくなるので口臭が減ります。
また、バクテリアが多い状況では歯茎が腫れっぱなしになってしまい、歯ブラシのたびに出血したり、歯医者さんで治療する際も思う様に治療が進まなかったりします。
私の経験上、ホームケアがきっちりできている人は歯周病になりにくいですし、歯周病になってしまっても治療をすると良い結果が得られることが多いです。
マスティハオイルの効果 まとめ
- マスティハオイルはギリシャで古くから使われてきた生薬成分なので安全性が確立されている成分です。
- 歯周病の主な原因にP.g.という菌がいて、この菌を殺菌する効果がマスティハオイルにあることが分かっています。
- さらに、歯周病で傷ついた歯茎がマスティハオイルによって回復が早まることも分かりました。
- つまり、マスティハオイルは自然由来の成分として殺菌と治癒促進効果があります。
参考文献
1: Evaluation of Antibacterial Effect against Porphyromonas gingivalis and Biocompatibility of Essential Oil Extracted from the Gum of Pistacia atlantica Kurdica