妊娠をすると体がいろいろ変化して不安なことってたくさんありますよね。
この記事では妊娠中のオーラルケアについて解説をしていますので、妊娠中のオーラルケアについて知りたい方は是非ご参考にして下さい。
この記事を書いている私は歯科衛生士として7年の経験があり、現在は0歳と1歳の子供を育児中です。私自身の経験や友人にもアドバイスをしてきたので、妊娠中のオーラルケアについて知りたい方はこの記事はご参考になると思います。
妊娠中のお口の中への影響
妊娠中はどんな変化があるのか
妊娠すると歯がボロボロになるとか聞いたことありませんか?でもそれは迷信です。
妊娠すると唾液がネバネバしてくるので、お口の中に食べかすが残りやすい状態になります。
また、女性ホルモン(特にエストロゲン)が増えることで歯周病菌が増えやすくなり、体の抵抗力も弱くなるので歯肉が腫れやすくなってしまいます。
妊娠中は、つわりなどで歯磨きがおろそかになったり食生活が不規則になってオーラルケアがおろそかになったり、妊娠してお口の中や生活が変化することにより虫歯や歯肉炎が起こりやすくなるのです。特に妊娠中期から後期にかけて妊娠性歯肉炎になりやすいので注意が必要です。
歯磨きすると出血してくるという方は歯肉炎になっているサインなので気をつけて下さい。
歯周病が胎児に与える影響とは?
歯周病になってしまうと、低体重児や早産のリスクが高くなることがわかっています。
歯周病菌が歯茎の血管から全身へ送り込まれ子宮まで届くと、体が歯周病菌から守ろうと過剰に反応し、子宮収縮させるホルモンが増え早産を招く恐れがあります。
タバコやお酒は妊娠したら辞めるって方はよく聞きませんか?しかし、妊娠しても歯周病の治療をしに行くという方はまだまだ少ないのが現状です。なぜこのことを話したかというと、高齢出産・妊娠中のタバコ・お酒よりも歯周病の方が約7倍も低体重児や早産のリスクが高いからです。
私も最初にこのデータを聞いたときはびっくりしました。だからこそ、より多くの妊娠中の方やこれから妊娠を望む女性に知って欲しいなと思っています。生まれてくる赤ちゃんの為にも、妊娠中に気がついたことがあったら早めに歯科医院へ受診をお勧めします。
妊娠と歯周病の関係について詳しい情報が知りたい方は、妊娠した時の歯周病ケア【妊娠時のからだの変化を衛生士が解説】を参考にして下さいね。
妊娠中の歯科治療って平気なの?
お母さんの体や赤ちゃんの状態どちらも問題なければ基本的にいつでも大丈夫です。理想的には安定期(5〜7ヶ月)のプロフェッショナルオーラルケアをおすすめします。
妊娠中に歯科治療ってして平気なの?となにかと不安になりませんか?
また、毎日丁寧に磨いていても誰でも磨き残しがありますの。特に妊娠中は歯肉が腫れやすいので歯のクリーニングをして自分では取り除けない汚れを除去してお腹の中の赤ちゃんを迎えましょう。
不安なことがあれば歯科医とよく相談しながら治療を進めていくと良いでしょう。歯科医に話しにくい場合、私たち歯科衛生士にも相談しても大丈夫ですよ!
妊娠中のオーラルケアのポイント
つわりでオーラルケアできない時はどうすればいいの?
体調の良い時にしっかりと磨くよう心がけてみてください。
つわりの程度は人それぞれです。食べたあとすぐ磨かなきゃと思っても悪阻ですぐ出来ないこともありますよね。「つわりで歯が磨けない」という方は、無理をせず食後すぐ口をゆすいで食べかすを取り除くなど、出来ることから始めていきましょう。
たとえば水分をしっかり摂ったり、100%キシリトールガムを噛んだり洗口液で口をゆすぐなども良いと思います。
つわりが落ち着いてからしっかり磨いて、磨いても取れなくなった汚れは歯科医院でクリーニングをして除去していきましょう。
妊娠中のオーラルケアの方法
私の場合、普段から小さめの頭の歯ブラシを使用していましたがそれでも嘔吐感があったので、ワンタフトブラシで前屈みになって磨いてみたら磨けました。
歯磨き粉の匂いが苦手という方は、歯磨き粉なしで磨いてみてください。私が妊娠中に試した中でよかった方法をご紹介しますね!
- 歯ブラシを小さめのものを選ぶ
- 小刻みに磨くようにする(舌に当たると嘔吐感でやすいので当たらないように)
- 下の方を向いて前屈みの体勢で磨く
- 歯磨き粉は香料や味強いものは避ける
小さめの歯ブラシでも磨けないという方は、洗口液の使用を検討してみてください。妊娠すると酸っぱいものを好んで食べるようになったり、つわりで吐き戻しをしたりすると、お口の中が酸性に傾いてしまうのでうがいするだけでも変わってきます。
1日のうちで体調の良いときに、リラックスして歯を磨きましょう。
私が妊娠中に使っていたオーラルケア用品
私が妊娠中に使っていて良かった歯ブラシは、ルシェロ歯ブラシ ピセラ P-20です。
歯ブラシの頭が小さめに作られていて小回り効きやすいですし、持ち手がグリップがついているので持ちやすくお勧めです。
奥歯の方を磨くときにお勧めなのが、ワンタフトブラシのプラウトです。歯並びの悪いところや歯の裏側など届きやすいので、妊娠中じゃなくても重宝します。
つわりがきつくて磨けなかったときは洗口液を使っていました。特にコンクールFは匂いがきつくないのと、殺菌力のある成分が配合されていて約12時間効果が持続するので、悪阻でなかなか磨けない妊娠中のオーラルケアにピッタリです。
妊娠中のオーラルケア まとめ
私が妊娠中に使ってたオーラルケア用品意外にもたくさん良いオーラルケア用品はたくさんあるので、自分好みのものを探してみてください。
悪阻は辛いと思いますが、あっという間に妊婦生活は終わります。「オーラルケアが出来なくて辛い」ということが少しでもなくなり良いオーラルケアケア用品に出会えることを願っています。残りのマタニティライフを楽しんでいきましょう!